AutoCADの印刷設定は、慣れるまで「縮尺が合わない」「白黒にならない」「範囲がずれる」などのトラブルが起きやすい箇所です。この記事では、印刷の基本設定から縮尺・白黒印刷・印刷スタイルの設定まで、現場で使えるレベルで解説します。
AutoCADの印刷の基本手順
AutoCADで印刷するには、まずCtrl+P(または「出力」タブ→「印刷」)で印刷ダイアログを開きます。設定の流れは以下の通りです。
- プリンター/プロッターを選択する
- 用紙サイズを選ぶ(A4・A3・A1など)
- 印刷対象を設定する(窓・範囲・図面範囲など)
- 縮尺(印刷尺度)を設定する
- 印刷スタイルテーブルを選ぶ
- プレビューで確認してから印刷する
印刷縮尺の設定方法
印刷縮尺とは、図面上の寸法と実際の印刷サイズの比率のことです。AutoCADでは「用紙に合わせる」を選ぶと自動縮尺になりますが、正確な縮尺で出力したい場合は手動設定が必要です。
| 縮尺 | 設定値の例(A3用紙の場合) |
|---|---|
| 1/50 | 印刷単位1mm = 図面単位50mm |
| 1/100 | 印刷単位1mm = 図面単位100mm |
| 1/200 | 印刷単位1mm = 図面単位200mm |
印刷ダイアログの「印刷尺度」欄で「尺度に合わせる」のチェックを外し、倍率を手入力します。レイアウト(ペーパー空間)を使っている場合は、ビューポートで縮尺を設定することで正確な出力が可能です。
白黒で印刷する方法
カラーで作成した図面を白黒(グレースケール)で印刷するには、印刷スタイルテーブルを使います。
- 印刷ダイアログの「印刷スタイルテーブル」から「monochrome.ctb」を選択する
- すべての色が黒に変換されて印刷される
monochrome.ctbが表示されない場合は、AutoCADのインストールフォルダに手動でファイルを追加するか、新規スタイルテーブルを作成して全色を「黒」に設定します。
印刷スタイル(CTBとSTB)の違い
AutoCADの印刷スタイルにはCTB(色従属型)とSTB(名前付き)の2種類があります。
| 種類 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| CTB | 色ごとに線の太さ・色を設定 | 従来の2D図面作成・シンプルな設定 |
| STB | オブジェクトごとにスタイルを設定 | 複雑な図面・細かい印刷制御が必要な場合 |
印刷範囲がずれる・合わないときの対処法
- 「窓」で範囲を手動指定する:印刷対象を「窓」に変更し、印刷したい範囲の角を2点クリックして正確に指定する
- レイアウト(ペーパー空間)を使う:モデル空間での印刷はずれやすいため、レイアウトタブで印刷設定を固定するのがベスト
- 「用紙の余白を表示」を確認する:余白設定によって印刷可能領域が変わるため、プリンター設定の余白を最小にする
まとめ
AutoCADの印刷設定は、縮尺・スタイル・範囲の3点を正しく設定することが重要です。トラブルが多い場合はレイアウトタブを活用し、印刷スタイルテーブルをプロジェクトごとに統一しておくと管理が楽になります。一度テンプレートを作成しておけば、毎回の設定作業を大幅に短縮できます。


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