
断面積(だんめんせき)とは、物体を切断したときの切り口の面積のことです。
建築・構造設計では、柱や梁などの部材断面積が応力度計算の基本となります。
AutoCADで構造図を扱うエンジニアにとって必須の基礎知識です。
断面積とは?基本的な意味
断面積とは、ある物体をある平面で切断したときに現れる切断面(断面)の面積のことです。
建築・構造分野では部材の強度計算(応力度計算)に直接用いられるため、正確に理解する必要があります。
断面積の公式一覧
建築で使われる主な断面形状ごとの断面積の公式をまとめます。
| 断面形状 | 公式 | 記号の説明 |
|---|---|---|
| 長方形(矩形) | A = b × h | b:幅、h:高さ |
| 正方形 | A = a² | a:一辺の長さ |
| 円形 | A = π × r²(= πd²/4) | r:半径、d:直径 |
| 三角形 | A = b × h / 2 | b:底辺、h:高さ |
| 台形 | A = (a + b) × h / 2 | a・b:平行辺、h:高さ |
| 中空円形(鋼管) | A = π(R² – r²) | R:外半径、r:内半径 |
| H形鋼(概算) | A = 2×(bf×tf) + (hw×tw) | bf:フランジ幅、tf:フランジ厚、hw:ウェブ高、tw:ウェブ厚 |
計算例:円形断面
直径100mm(d=100mm)の丸鋼の断面積:
A = π × (50)² = 3.14159 × 2500 ≒ 7,854 mm²
計算例:矩形断面
幅300mm × 高さ600mmの梁断面:
A = 300 × 600 = 180,000 mm²(=1,800 cm²)
断面積を使った応力度計算
断面積は以下の応力度計算に使います。
| 応力の種類 | 計算式 |
|---|---|
| 軸方向応力度(引張・圧縮) | σ = N ÷ A |
| せん断応力度 | τ = Q ÷ A(平均値) |
| 付着応力度(鉄筋) | τ = Q ÷ (Σu × j) |
AutoCADで断面積を確認する方法
AutoCADでは、描画した断面の面積を自動計算する機能があります。以下の方法で確認できます。
方法1:PROPERTIESコマンドを使う
- 断面を表すポリライン(閉じた形状)を選択する
- 右クリック →「プロパティ」を選択
- プロパティパレットに「面積」が表示される
方法2:AREAコマンドを使う
- コマンドラインに「AREA」と入力しEnter
- 「オブジェクト(O)」を選択してEnter
- 面積を測定したいポリラインや円を選択
- コマンドラインに面積と周長が表示される
方法3:MEASUREGEOMコマンド(AutoCAD 2012以降)
- コマンドラインに「MEASUREGEOM」と入力しEnter
- 「面積(A)」を選択
- 測定する形状の頂点を順にクリックするか、オブジェクトを選択
- 面積が表示される
断面積と断面二次モーメントの違い
断面積は「軸力・せん断力に対する抵抗」に使われる量ですが、断面二次モーメント(I)は「曲げに対する抵抗」を表す量で別の概念です。
| 項目 | 断面積(A) | 断面二次モーメント(I) |
|---|---|---|
| 用途 | 軸力・せん断の計算 | 曲げ・たわみの計算 |
| 単位 | mm²、cm² | mm⁴、cm⁴ |
| 大きさの影響 | 面積が大きいほど応力度が小さい | Iが大きいほど曲げに強い |
まとめ
断面積は部材を切断したときの切り口の面積で、応力度計算の基本となる数値です。
長方形・円・H形鋼などの公式を覚えておくことで設計・チェックが効率化されます。
AutoCADではAREAコマンドやPROPERTIESで面積を自動計算できるため、複雑な断面でも正確な値を素早く確認できます。
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